【特別区】区面接対策!不合格と採用漏れを避けるために!(2025年度受験者向け)

面接対策

「特別区の区面接って落ちることもあるらしいけど、本当?」

そんな疑問をお持ちの特別区受験生はいらっしゃいませんか?

特別区の面接は、2次試験の「人事委員会面接」と各区で行われる「区面接」の2つがあり、そのどちらにも合格しなければ特別区の職員になることはできません。

人事委員会面接と比べて軽視されがちな区面接ですが、残念ながら毎年のように「区面接で不合格」「採用漏れ」といった悔しい結果に終わる受験生が後を絶たず、実は区面接対策の重要性はとても大きいといえます。

ぜひこの記事を最後までお読みいただき、「区面接合格」=「採用内定」を確実に勝ち取りましょう!

採用までの流れと注意点

まずは、特別区の採用までの流れを確認しておきましょう。

(1)受験申込み
(2)1次試験(筆記試験)
(3)2次試験(面接試験)※通称:人事委員会面接
(4)各区ごとの採用試験(面接試験など)※通称:区面接
(5)採用

特別区の面接は「人事委員会面接」と「区面接」に分かれており、特別区職員として働くためには、どちらの面接試験にも合格しなければなりません。

そして、今回解説するのは主に(4)の区面接についてですが、人事委員会面接以降の流れを詳しくまとめると以下のようになります。

(1)人事委員会面接に合格(=最終合格)
(2)採用候補者名簿に登載
(3)区面接
(4)採用

この採用の流れにおいて注意すべきポイントを解説しておきます。

区面接の案内は電話・メール・郵送

区面接の案内方法は区によって異なりますが、多くの場合、電話で案内が行われます。
特に、最終合格発表日当日に電話をかける区が多いため、合格発表日は予定を空けておき、いつでも電話に出られるようにしておきましょう。

最近では、メールでの案内や専用ページから必要書類をダウンロードする形式を採用する区もあります。
事前に受験案内をよく確認し、指定された方法でスムーズに対応できるよう準備しておきましょう。

電話以外に、一部の区では書面で区面接の案内を送付するケースもあります。
区面接では「面接カード」や「履歴書」の提出を求める区が多いですが、これらの書類は郵送で届く場合が一般的です。

特別区では「最終合格=入庁」ではない

特別区採用試験では、人事委員会面接に合格すると「最終合格」という状態になります。
しかしここで注意すべきなのは、この「最終合格」は一般的な意味での「採用(内定)」を指しているわけではないということです。

実際に採用(内定)を得るためには、最終合格後に実施される「区面接」に合格しなければなりません。
この区面接が最終的なステップであり、ここを突破して初めて希望する区での勤務が決まるのです。

特別区の採用試験では、最終合格と内定が別であるということをしっかり理解しておきましょう!

希望区から呼ばれないこともある

人事委員会面接に合格すると、特別区人事委員会が作成する「採用候補者名簿」というものに名前が登載され、この名簿は試験の総合点数が高い順に受験者が記載されます。

そして、人事委員会は受験生の順位や希望区などを考慮して各区へ提示するため、順位が高ければ高いほど自分の希望する区から連絡が来やすくなる仕組みになっているというわけです。

最終合格はしても順位がかなり下である場合は、既に案内できる枠が埋まっている可能性が高く、第1希望ではなく第2・第3希望区、あるいは全く希望していない区から連絡が来る、はたまたどこからも連絡が来ないケースも珍しくありません。

つまり、希望区から呼ばれるためには少しでも高い順位で合格することがカギとなるため、事前に万全の対策を行うことが重要となります。

「採用漏れ」になる可能性がある

区面接で合格すると、その区から「採用内定」の通知が届き、この時点で翌春から特別区で働けることが確定します。
しかし、区面接で不合格になった場合は、次回の提示で他区からの案内を待つことになります。

例えばⅠ類では全7回の提示が行われます。
仮に1回目の区面接に落ちても、次回の提示で案内があれば再挑戦が可能です。

計算上は6回落ちても7回目の区面接で合格する可能性があると考えられますが、1回目の区面接に落ちた後、複数回連続して案内が来ない場合や、連続して不合格になった結果、どの区からも連絡がなく「採用漏れ」になるケースも報告されています。

そのため、複数回の面接チャンスはあるものの、毎回案内が来るわけではない点に注意が必要です。

このように、特別区では区面接に呼ばれる回数に限りがある」「最終的に採用漏れになる可能性があるという現実を踏まえる必要があります。

初回の区面接が特に重要であり、ここで合格するかどうかがその後の流れに大きく影響します。

区面接の概要

会場

特別区の区面接は、各区役所で実施されます。

基本的には会議室のような個室で行われることが多いため、人事委員会面接の会場「大田区産業プラザPiO」のように、自分や面接官の声が通りにくいということはないでしょう。

面接当日は庁舎の場所が分からないことがないように、事前に会場までの道のりをチェックしておきましょう。

日程

区面接の日程は、「提示日」以降に実施されます。
「提示」とは採用候補者を各区へ推薦するようなものです。

2024年度の提示日程は以下のとおりです。

提示日Ⅰ類Ⅲ類・経験者1級職・氷河期経験者2級職・障害者
第1回2024年7月22日 ※1
2024年7月30日 ※2
2024年11月15日2024年11月15日
第2回2024年10月8日2024年12月13日なし
第3回2024年11月15日2025年1月15日なし
第4回2024年12月13日2025年2月5日なし
第5回2025年1月15日2025年2月20日なし
第6回2025年2月5日なしなし
第7回2025年2月20日なしなし
※1 土木造園(土木)、土木造園(造園)、建築、機械、電気
※2 事務(一般事務)、事務(ICT)、福祉、心理、衛生監視(衛生)、衛生監視(化学)、保健師

提示回数は採用区分ごとに異なり、Ⅰ類採用は全7回、Ⅲ類・経験者1級職・氷河期採用は全5回、経験者2級職・障害者採用は1回だけです。

基本的に区面接は提示から1~2週間以内に実施されるため、提示の連絡を受けてから区面接対策をするのでは遅いです。
「第1回提示=最終合格発表の日」のため、合否の結果を待たずに区面接対策に入らなければならない点に注意しましょう。

ちなみに、人事委員会面接では面接日程を変更することはできませんでしたが、区面接の場合は「○○日に面接に来れますか?」という風に連絡が来ることが多いため、もしどうしても予定が合わない場合には日程や時間変更が可能か聞いてみても良いかもしれません。

形式・時間

区面接は、個別面接1回のみのところがほとんどですが、区によっては個別面接+集団討論を課すところもあります。

個別面接の場合は面接官複数人と受験生1人形式・面接時間は15~30分程度が多く、集団討論の場合は30~60分程度となっています。

ちなみに江戸川区だけは専願方式のため、江戸川区のみを第1希望としている採用候補者は、江戸川区面接は意向確認の場(≒採用内定)となります!

なお、集団討論については文京区が実施することで有名ですが、そのほかにも複数の区が実施しているので志望者はチェックしておきましょう。

【2023年度に集団討論が実施された区】
・中央区(30分程度)
・文京区(60分程度)
・豊島区(60分程度)

面接官の特徴

人事委員会面接では各区の管理職が面接官を担当していましたね。
区面接においても区の管理職が担当する点では同じですが、実はその管理職の中身が少し異なります。

人事委員会面接での管理職は、人事課以外の管理職が混在しているのが普通でしたが、区面接を担当する管理職は人事関係の部署の職員であることが多いのです。

人事としてよりシビアに受験生を見ている可能性が高いため、人事委員会面接以上に気を引き締めて面接に挑む必要があります。

また、面接官は、頷いてくれるやわらかいタイプの人もいれば、終始しかめっ面で話しにくいタイプの人もいます。
人事委員会面接と同様に、私が指導してきた受験生の中には、いわゆる「圧迫面接」をされた人もいますね。

どのタイプの面接官が担当するかは当日まで分からないので、日頃からどのような相手でもしっかり受け答えできるようにしておくべきと言えるでしょう。

そこで大切なのが、模擬面接です。
どのタイプの面接官に当たっても冷静に話せるようにするためには、実践を積むことが何よりも大切です。
一人で話すことと、目の前に人がいる状態で話すことは別物なので、ぜひ何度か模擬面接を受けて練習することをオススメします。

ちなみに、インターネット上で模擬面接について検索すると、安価にサービスを提供しているところもありますが、実績や素性の分からない個人がやっているようなところは避けた方が良いでしょう。

なるべく予備校で模擬面接を受け、経験が豊富な人からの客観的な評価を得るようにしてくださいね。

面接対策で大切なポイント

区面接対策においては、いくつかポイントをおさえなければなりません。
今回は、大切なポイントを3つに絞って紹介します。

回答を事前に準備する

あらゆる面接試験において、ぶっつけ本番で挑む人はほとんどいないのではないでしょうか。
それはあなた以外の多くの受験生もそうで、皆面接までに回答を準備してきているのです。
そのような中で、自分だけ何も準備しないというのは明らかに不利と言わざるを得ません。

他の受験生に遅れを取らないために、本番当日に焦らず回答するためにも、面接質問の回答を事前に準備することはとても大切です。

実際の面接では予想外の質問がくることもありますが、しっかり準備している受験生からみれば、そのような質問はごく少数にとどまります。
予想外の質問をできるだけ減らすためにも、様々な質問に対する回答を用意しておくことは有効な対策となります。

後述する「よくある質問」「模範解答」を参考に、自分なりの回答を作っていきましょう。

一貫した回答をする

受験生を指導していると、「面接カードに書いていることと言っていることが違う」「先ほどの回答と矛盾している」という現象が意外とよく起こります。
これは、面接カードに書いている内容と違うことをあえて話したり、模範解答をそのまま流用したりしている受験生に多いですね。

面接カードは、あなたが一番主張したいことやアピールしたいことを記載する書類なので、書いた内容と違うことを話すと面接官は混乱してしまいます。
そのため、原則、面接カードの内容に沿って回答することを意識し、それ以外の回答についても矛盾した内容とならないように注意してください。

さらに、人事委員会面接と矛盾した回答をしないことも重要です。
なぜなら、過去の受験生から、人事委員会面接の面接官の中に希望区の面接官がいた(区面接で同じ面接官にあたった)という声が数多く届いているからです。

もし区面接で同じ面接官にあたって、彼らがあなたのことを覚えていた場合、大きく矛盾したことを話すと「前の面接と言っていることが違うのでは?」と思われてしまう可能性があります。

もちろん必ずいるとは限りませんが、念には念を入れて準備しておくためにも「一貫した回答」というのはぜひ意識してほしいですね。

模擬面接をする

「面接が大の得意!」という人はこの限りではありませんが、得意ではないという受験生の方が圧倒的に多数派だと思います。

普段はうまく話せるのに、面接官を目の前にすると緊張でうまく話せないという人はとても多く、これは模擬面接を何度か受けて場数を踏むことで解消していくしかありません。

また、自分ではうまく話せているつもりでも、客観的に見るとそうではないという人も少なくありません。
説明が長い人・短かすぎる人、話し方に独特の癖がある人など様々いますが、いずれも指摘を受けないと気づかない受験生がほとんどです。

面接で高得点を得るためには、話す内容もそれ以外の細かいところの完成度も上げていかなければなりません。
そうした総合的な完成度を高めるためにも、模擬面接は有効な手段と言えます。

面接対策の流れ

ここからは、特別区Ⅰ類における具体的な区面接対策の流れについて紹介します。
様々なやり方があると思いますが、基本的には以下の順番で行ってみてください。

①自治体研究をする
②面接カードを作成する
③面接質問の回答を作成する
④面接練習をする

自治体研究をする

自治体研究は人事委員会面接に向けて既に行っていたと思いますが、区単独のことについても研究を深めていくようにしましょう。

23区すべてを詳細に調べることは現実的に不可能なので、基本は希望区やその近隣区に絞って調べていくのがオススメです。

Ⅰ類の一般事務だと8月上旬から区面接がスタートしてくるので、1次試験終了後の5月くらいから人事委員会面接の対策と並行して少しずつ進めていきます。

そして、人事委員会面接が終了したら特別区全般にかかる内容よりも特定の区に関する取組や業務内容等について調べ、区面接対策にシフトしていきます。
各区のHPの閲覧や説明会への参加、街歩きなどを通して、特別区の特徴や取組などに焦点を当てて調べていきましょう。

なお、各区の取組や政策については下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

特別区の取組・政策まとめ!全国初・先進的な事業多数!(2025年度受験者向け)
特別区の最新の取組や政策をまとめました。全国に先駆けた政策や先進的な取組を紹介しているので、論文対策の参考にしてください!

自治体研究ができていないと、志望動機や挑戦したい仕事などについて説得力のある説明をすることができません。
特に志望動機は一番重要なところなので、しっかりと研究をして、なぜ○○区でなければならないのかを論理的に説明できるようにしておきましょう。

面接カードを作成する

人事委員会面接と同様に、区面接も面接カードに沿って行われるため、完成度の高い内容に仕上げていく必要があります。

区面接の面接カードの内容は区ごとに異なり、提示を受けた後にデータや郵送で送られてきます。

面接当日まであまり日がない中で急ピッチで仕上げなければならないので大変ですが、基本は人事委員会面接で使用した面接カードに沿った内容とすれば問題ないでしょう。

なお、各区の面接カードについては、下記のまとめ記事から個別記事に飛ぶことで確認することができます。

【特別区】区面接対策:23区基本情報まとめ|特別区攻略ゼミナール
特別区は区面接からが真の勝負です。 特に人気区を受ける場合には、受験生全員が上位合格者であるため、熾烈な競争が続きます。 また、第1回目の提示でほとんどの枠が埋まることを考えると、何としてでも1発で内定を獲得したいところです。 そのためには...

面接質問の回答を作成する

区面接質問への回答作成は、自治体研究と同時期である5月頃から少しずつ始めていくと良いでしょう。
まずは人事委員会面接用の回答を作成し、それを区面接用に変換する作業を同時並行で進めます。

面接対策の核になるのは、「予想される質問を把握し、自分なりの解答を練ること」です。
多くの人はあらかじめ解答を練っており、大学で私が指導している上位合格者もそのように対策してきました。

ここで、各区における模範解答集をまとめた、下記の記事を紹介したいと思います。

【特別区】区面接対策:最頻出質問と模範解答集(2024年度受験者向け)|特別区攻略ゼミナール
特別区は区面接からが真の勝負です。 特に人気区を受ける場合には、受験生全員が上位合格者であるため、熾烈な競争が続きます。 また、第1回目の提示でほとんどの枠が埋まることを考えると、何としてでも1発で内定を獲得したいところです。 そのためには...

上記の記事で紹介している模範解答集は、過去に各区面接で聞かれた頻出質問を網羅しており、特別区Ⅰ類採用に完全特化したものとなります。
各質問ごとに上位合格者の模範解答とワンポイントアドバイスを掲載しているので、回答の方向性を掴むのに最適です。
経験者採用や氷河期採用には対応していませんが、Ⅰ類採用での上位合格を目指すのなら最早必携だと言えるでしょう。

模範解答集を使わないという選択肢もあるかもしれませんが、短期間で面接対策を行いたい受験生にとっては、その他の対策に時間を使えるようになり、とても有効な対策法だと思います。

特別区は面接の配点が高いと言われていますから、模範解答集を使って確実な合格を目指すことをオススメします。

面接練習をする

面接練習は5月頃から少しずつスタートさせると良いでしょう。
5月頃だと、まずは人事委員会面接に向けた練習になると思いますが、それがそのまま区面接で役立ちます。

まずは、作成した面接質問の回答を1人で声に出す練習をし、慣れてきたら模擬面接を受けてみることをオススメします。
いきなり模擬面接を受けてもうまくいく人はほとんどいないので、意味のある模擬面接をするためにも、初めのうちは個人で練習をした方が良いですね。
最初は原稿を読みながら、相手に分かりやすく話すことを意識しましょう。

模擬面接を受ける段階に入ったら、録音や録画で面接時の様子を残しておくことをオススメします。
後で聞き返し(見返し)たときに、模擬面接官から指摘されたことの意味がより分かるようになるからです。
自分では気づかない話し方の癖なども客観的に確認することができるので、ぜひ記録に残して次の模擬面接に活かしてください。

6月中旬には1次試験の合否が発表されるので、それまでひたすら面接練習を続けていきましょう。
面接直前に入ったら、一度は本番を想定した服装等で臨んでみると良いですね。

ちなみに、インターネット上で模擬面接について検索すると、安価にサービスを提供しているところもありますが、実績や素性の分からない個人がやっているようなところは避けた方が良いでしょう。

よくある質問

区面接でよくある質問は大きく分けて3つあるので、これらの質問を想定した上で、面接質問への回答作成を進めましょう。

具体性を問う質問

具体性を問う質問とは、受験生の回答に対してさらに突っ込んでくる質問のことです。
「なぜ?(理由)」「どのように?(方法)」などが代表例ですね。

例えば、自己PRの場面などで「○○部で優勝することができました」と回答した後に、「なぜ優勝できたのか?」「あなたはどのように貢献したのか?」「その経験でどのような学びを得たか?」などの質問を追加でされることがあります。

こうした問いに対してもしっかりと準備をしていなければ、うまく答えることができず、説得力に欠けると判断されてしまうでしょう。

これは、面接カードに記載されている内容について詳しく聞いてくることもあれば、口頭で回答したことについて突っ込んでくることもあるので、あらゆる回答を具体的に説明できるようにしておかなければなりません。

1つの質問に対して1つの回答を準備するだけでは不十分なので、その回答から突っ込まれるであろう想定質問もセットで考えていくようにしましょう。

区に関する質問

人事委員会面接は”特別区職員”を採用する試験のため「特別区」に関する質問をされることが多いですが、区面接は”○○区職員”を採用する試験のため「その区」について聞かれる点に大きな違いがあります。

区に関する質問として代表的なものは、以下のものがあります。

【区全般に関する質問】
・○○区とはどのような縁があるのか?

・○○区内で好きな場所はどこか?
・○○区役所に行った感想を教えてほしい
・○○区と地元の市を比較するとどのような違いがあるか?
・○○区の街歩きをしたことはあるか?

【区の取組・政策に関する質問】
・○○区の取組で関心を持っているものはあるか?
・なぜその取組に関心を持つようになったのか?
・○○区でやりたい仕事は何か?
・○○区の課題は何だと思うか?
・その課題はどうしたら解決できるか?

区に関する質問について問題なく答えられる受験生は、志望度が高いと判断できるため、これに答えられないと本気度が低いと判断されてしまうでしょう。

特に取組や政策について、インターネット上では「細かい取組の内容までは聞かれない」という情報もありますが、実際に面接で聞かれているのは事実なので、準備をしなくて良いという考え方は誤りだと言えます。
他の区のことについて問われることもあるので、甘い言葉を鵜呑みにせずに、事前にしっかりと下調べをしておきましょう。

「特別区」は、他の「○○市」などとは異なり、23区が集まった集合体です。
23区全体で抱える課題など共通する部分もありますが、「○○区」に焦点を当てると、それぞれの区で異なる取組を実施しています。
全ての取組や政策を把握する必要はありませんが、自分の挑戦したい仕事に関わる取組などについてはしっかり調べておきましょう。

なお、各区の取組や政策については下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

特別区の取組・政策まとめ!全国初・先進的な事業多数!(2025年度受験者向け)
特別区の最新の取組や政策をまとめました。全国に先駆けた政策や先進的な取組を紹介しているので、論文対策の参考にしてください!

また、この質問についても具体性を問われるので、単に調べて終わるのではなく、その先の質問を想定しながら調査することをオススメします。

「他には?」質問

区面接は面接時間に余裕があることもあり、他の自治体とは違ってその他の回答を要求されやすいという特徴があります。
例えば、「今述べたこと以外に長所はあるか?」「面接カードに書いてあること以外で他にエピソードはあるか?」という風に、別の回答を求められるんですね。

全ての受験生が必ず問われるわけではありませんが、実際にこれまで私が指導してきた多くの受験生が「他には?」という質問をされています。
このことから、1つの質問に対して1つの回答を準備するだけでは不十分と言わざるを得ないので、いくつかの回答を準備しておくようにしましょう。
理想的には、3つは準備しておくのがオススメですが、難しければ最低でも2つは用意しておきたいところです。

究極の面接対策

これまで述べてきたように、各区の質問は他の自治体とは傾向が異なることから、そこでの回答も様々なものが有り得るでしょう。

既に解説したように、区面接は各区の面接カードに沿って行われます。
その面接カードの内容が千差万別である以上、答えるべき内容も千差万別になるのが自然なのです。

だとしたら、今後行うべきベストな面接対策とは何なのか?
それは、「予想される質問を把握し、自分なりの解答を練ること」です。

瞬間的に良い解答が出てくる人は少数派で、多くの人はあらかじめ解答を練っており、大学で私が指導している上位合格者もそのように対策してきました。

また、解答を練る作業を通じて自己分析が進み、その結果自己PRや志望動機がより良いものになるという効果も見込めます。
模範解答に完全依存している受験生の不合格率が高いのは、この辺りが原因だと考えられます。

つまり、解答を練る作業を行っていないために自己分析が不十分であり、その結果、面接での説得力を欠いているのです。

そうならないためにも、過去の区面接受験生が聞かれた質問を徹底的に分析し、自分なりの解答を練り上げることが最重要です。
模範解答を参考にしながらも、しっかり自分の言葉で語ることで、あなたの最終合格はより確実なものとなるでしょう。

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各区に特化した面接対策をする

今回は、特別区の区面接対策について解説をしました。

ここまで読み進めてくれたあなたは、

「〇〇区に絶対入りたい!」
「今までの努力をムダにしたくない!」
「家族を安心させたい!」

そんな気持ちを抱いているのではないでしょうか?
元受験生として、私にはその気持ちが痛いほど分かります。

私も受験生時代は「最終合格したのに、区面接でダメだったらどうしよう…」「採用漏れになったら人生終わりだ…」そんな気持ちをずっと抱いていました。

当時、区面接の情報はほとんど世に出ておらず、手探りで面接対策を進めていました。
運良く区面接で内定を獲得することができましたが、今振り返ると、もっと効率的に対策を進めることができたように思います。

そして、あなたには私と同じ思いをしてほしくありません。

この記事を参考に密な面接対策を進め、余裕を持って試験対策を進められるようにしていきましょう。

あなたが内定を獲得し、希望区の職員として働けることを心から願っています。
どうか最後まで頑張ってくださいね。

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