世田谷区の基本構想・区の課題・求める人材・面接カードの内容等についてまとめました。
特ゼミ厳選の関連ニュースは随時更新していきます。
区面接までに必ず確認しておきましょう!
(区ホームページ、特別区職員ハンドブック、合格者からの情報等を元に最新情報を掲載しています。)
基本情報
基本として覚えておくべき情報を掲載しています。
「全部覚えられない…」という人は、大まかな数値や順位だけでも覚えておきましょう。
順位は、23区中の順位を示しています。
各データの算出方法等については、表下の※をご確認ください。
●面積 | 58.05k㎡ | 2位 |
●世帯数 ※1 | 499,646世帯 | 1位 |
●人口 ※1 | 920,596人 | 1位 |
・うち高齢人口 ※1 | 188,647人 | 1位 |
・高齢人口率 ※1 | 20.5% | 13位 |
・うち外国人人口 ※1 | 26,085人 | 10位 |
・外国人人口率 ※1 | 2.8% | 23位 |
・昼間人口 ※2 | 804,830人 | 4位 |
・夜間人口 ※2 | 943,664人 | 1位 |
・昼夜間人口比率(倍率) ※3 | 0.85倍 | 16位 |
●予算 ※4 | 5,596億円 | 1位 |
●職員数 | 約5,510人 | 1位 |
※1 令和6年4月1日時点の数値です。
※2 令和2年(最新)の国勢調査の調査結果より引用しています。
※3 特別区協議会の算出方法に基づいて計算し、小数点第三位を四捨五入しています。
※4 令和6年度の当初予算です。一般会計と特別会計をすべて含めた全会計です。億より下の位は切り捨てています。
基本構想
九つのビジョン
1 個人を尊重し、人と人とのつながりを大切にする
個人の尊厳を尊重し、年齢、性別、国籍、障害の有無などにかかわらず、多様性を認め合い、自分らしく暮らせる地域社会を築いていきます。
差別や偏見をなくし、いじめや暴力のない社会を実現します。
だれもが地域の活動に参加できるようにします。
世代を超えて出会い、集える多様な場所を区民とともにつくります。
人と人とのつながりを大切にして、一人ひとりが地域の中で自分のライフステージに沿って居場所や役割を見いだし、活躍できるようにします。
安心して暮らし続けるためのセーフティネットを整えます。
2 子ども・若者が住みやすいまちをつくり、教育を充実する
家庭、学校、地域、行政が柔軟に連携して教育の充実につとめます。
子どもの人権を守り、個性や能力を伸ばし、郷土を慈しむ心や豊かな人間性を育みます。
子ども・若者が希望を持って生活できるようサポートし、住みやすい、住みたいまちをめざします。
また子育て家庭や保育を必要とする家庭を支援し、親の学びと地域の中の交流の機会を設けるなど、子どもと大人が育ちあうまちをつくります。
区民やNPOによる子どもや若者、子育て家庭のための活動も応援します。
3 健康で安心して暮らしていける基盤を確かなものにする
一人ひとりがこころとからだの健康や病気の予防を心がけ、できる範囲で公の役割を担えるような地域づくりを進めます。
障害者や高齢者をはじめ、だれもが安心して暮らしていけるように身近な地域で保健・医療や福祉サービスの基盤を確かなものにします。
世田谷で実績のある区民成年後見人の取り組みや高齢者の見守りなどをさらに広げ、そうした活動にたずさわる人材を地域で育てます。
多世代が共に協力して支え合う新たな暮らし方を希望する人も応援します。
4 災害に強く、復元力を持つまちをつくる
老朽化しつつある社会インフラを保全、更新するとともに、建物の耐震化・不燃化や避難路の整備、豪雨対策など、安全で災害に強いまちづくりを進めます。
区民が防災・減災の意識と知識を持ち、小学校などを地域の拠点とし、災害弱者になりやすい人への支援もふくめた地域づくりに力を尽くします。
災害時の活用を意識して、自らの暮らしに不可欠なエネルギーや食糧などは、一つの方法に頼らないようにして備えておきます。
災害など何かあってもしなやかに、そしてすみやかに立ち直れるまちにしていきます。
5 環境に配慮したまちをつくる
将来の世代に負担をかけないよう、環境と共生し、調和したまちづくりを進めます。
農地、屋敷林といった武蔵野の風景をはじめ、23区内でも希少なみずとみどりを保全・創出し、その質と量の向上を図ります。
また、地球環境の問題も意識し、エネルギーの効率的な利用と地域内の循環、再生可能エネルギーの拡大、ごみの抑制、環境にやさしい自転車や公共交通機関の積極的な利用などを進めていきます。
6 地域を支える産業を育み、職住近接が可能なまちにする
地域を支える多様な産業を育成していきます。
活気のある商店街や食の地産地消を可能にする農地、環境や生活に貢献する工業技術も重要です。
各分野で世田谷ブランドを創造し、区内外に伝えます。
区内に数多くある大学、NPOなどの専門性や人材を生かします。
ソーシャルビジネスなどによって若者や子育てをしている人、障害者、高齢者も働き手となる職住近接が可能なまちにします。
仕事と生活の両方を大事にするワークライフバランスを提唱していきます。
7 文化・芸術・スポーツの活動をサポート、発信する
区内から多くの人材を輩出している文化・芸術・スポーツの分野では、区民の日常的な活動をさらにサポートし、より多くの人に親しむ機会を提供します。
区民が生涯を通じて学び合い、文化やスポーツを楽しみ、世代を超えて交流できる地域の拠点をつくります。
そこで生まれた文化や芸術を国内外に発信していきます。
また、いまも残る世田谷の伝統行事や昔ながらの生活文化も将来の世代に引き継ぎます。
8 より住みやすく歩いて楽しいまちにする
区は他の自治体に先駆け、区民と手を携えて総合的なまちづくりに取り組んでいます。
今後も区民とともに、地域の個性を生かした都市整備を続けていきます。
駅周辺やバス交通、商店街と文化施設を結ぶ道路などを整えます。
歴史ある世田谷の風景、街並みは守りつつ、秩序ある開発を誘導し、新しい魅力も感じられるよう都市をデザインします。
空き家・空き室を地域の資源として活用するなど、より住みやすく、歩いて楽しいまちにしていきます。
9 ひとりでも多くの区民が区政や公の活動に参加できるようにする
自治の担い手である区民が区政に参加できる機会を数多く設けます。
幅広い世代の区政への関心を高め、多様な声を反映させるため、区民が意見を述べる場を今後もつくります。
地域の課題解決に取り組む区民や団体が、互いに協力して自治を進められるよう支援します。
区をはじめ公の機関・組織は情報公開を徹底するとともに、区民との信頼関係を築いていきます。
町会・自治会やNPOの活動にも加わるなど、地域の課題に主体的に向き合う区民が一人でも多くなるよう努力します。
実現に向けて
《計画的な行政運営》
・基本構想にもとづいて、基本計画や実施計画などをつくります。
・基本計画などについて、計画から実施、評価、それを受けた改善のサイクルをつくり、外部評価も含め、検証しながら進めていきます。
《地域行政と区民参加》
・区民の視点に立って多様な課題に対応できるよう柔軟に組織を構築します。
・きめ細かい地域行政を展開するため、総合支所、出張所・まちづくりセンターなどでも区民が区政に参加する機会を数多くつくっていきます。
・地域における行政サービスのあり方を踏まえた区庁舎の整備を進め、災害時の拠点としても十分機能するようにします。
《自治権の拡充と持続可能な自治体経営》
・都区制度の改革や財政自主権の確立に積極的に取り組み、自治権を広げるとともに、持続可能な自治体経営に向けて行政経営改革を進め、財政基盤を強化します。
《区外との協力》
・国や都と協力し、近隣自治体とも連携して広域的な課題に取り組みます。国内外の自治体との関係を深め、それぞれの特色を生かして、災害時の協力体制などを築きます。
・多文化が共生する社会の実現に向けて、国際交流を進めていきます。
※世田谷区HPより引用
主要課題・将来展望
10年間の区政運営の基本的指針となる「世田谷区基本計画」では、以下の6つの重点政策を掲げました。
各政策を確実に実行するためには、計画の着実な推進、執行体制の整備、地域行政の推進、財政運営、行政経営改革が必要です。
なかでも行政課題が増大し、複雑化・多様化する今日においては、近隣自治体をはじめ交流自治体と関係を深め、互いの強み・特色を活かし、相互の課題解決に寄与する取組みが重要です。
世田谷区では、区民の「第二のふるさと」群馬県川場村との区民健康村事業、移動教室、訪問交流学習等により、長年、連携・協力関係を構築してきました。
また、川場村や長野県とともに再生可能エネルギー利用の促進に取り組むなど、数多くの自治体との連携を進めています。
今後も交流自治体と連携し、広域的な課題解決に取り組み、「子どもが輝く 参加と協働のまち せたがや」を目指します。
1 子ども若者が住みたいまちづくり、教育の推進
世田谷区では、「子どもを生み育てやすいまち」をめざし、妊産婦や子育て家庭に寄り添いながら切れ目なく支援するために「世田谷版ネウボラ」を実施しています。
地域に根差した質の高い教育環境を充実させ、子どもたちが個性や能力を発揮できる機会を提供します。
児童相談所の設置に伴い、一元的かつ地域の支援を最大限に活用した児童相談行政をめざします。
中高生世代の活躍の場を開くとともに、若者へと切れ目のない支援のしくみをつくります。
2 高齢者・障害者等の住宅生活を支え、孤立させないための地域包括ケアシステムと住まい
出張所・まちづくりセンターに身近な福祉の相談窓口を開き、専門家等が適切な支援を行い、高齢者・障害者等を地域で包括的に支えるケア体制をつくります。
3 安全で災害に強いまちづくり
災害に強い街づくりを目指して、建築物耐震化や不燃化を進め、避難路や緊急輸送道路の整備、延焼遮断帯の形成を進めます。木造住宅密集地域での不燃化を東京都と連携して促進します。
気候変動に伴う集中豪雨被害軽減のため豪雨対策を進めます。
4 自然の恵みを活かして小さなエネルギーで暮らす豊かなまちの実現
環境に配慮したライフスタイルへの転換と再生可能エネルギー利用の促進を進めます。
みどりを守り、増やす取組みを進め、みどりの質の向上を図ります。
環境と調和した産業施策を展開し、職住近接を進めます。
5 世田谷の文化の創造と知のネットワークづくり
区内に点在する多彩な文化・芸術資源をつなげ、世田谷の文化を区内外へ広く発信し、まちの魅力とにぎわいの創出につなげます。
図書館と文化施設・区内大学との連携を深め、図書館を多世代が集う知と学びと文化の情報拠点とします。
区民が生涯を通じて学び、文化・スポーツに親しむ機会を増やします。
6 豊かなコミュニティ活動の発展と住民自治の推進
都市化のなかで拡散し、希薄となる地域コミュニティを、参加、協働、ネットワークでつなぎ、住みやすく安心できる地域をつくります。
※特別区職員ハンドブックより引用
求める人材
世田谷区政に求められる職員像
・人と人とのふれあいを大切にする、コミュニケーション能力の高い職員
・新しい発想のもと、バイタリティ溢れる行動派の職員
・地域に愛着を持って惜しみなく汗を流せる職員
・真の区民福祉向上について、常に区民の立場に立って考え実践する職員
・顧客満足度の向上とコスト意識を合わせた経営感覚を備え、プロ意識に徹する職員
自治体職員として持つべき基本的能力・資質
●職務遂行能力:職務知識を有し、責任感を持って組織目標達成に貢献する能力
●課題設定能力:区政の方針などを理解して、なすべきことを認識する能力
●対人能力:目的達成に必要なコミュニケーションを図り、調整する能力
●自治行政の専門知識:多様化・高度化する社会の動きに対応できる専門知識
●自治体職員の自覚:区民に信頼される自治体職員としての高い倫理性と人権意識
新たな時代を担うことができる能力・資質
●政策形成能力:基礎的な能力をベースに、独自性のある政策を創造する総合力
●危機対応能力:突発的な課題にもスピード感を持ち、戦略的に対応できる能力
●専門知識・技術:施策の高度化に対応し「民」と渡り合えるプロの知識・能力
●プレゼンテーション力:説明責任を果たし、相手に理解と共感を求める能力
●経営感覚:コスト意識を持ち、自治体経営を担うことができる能力
●挑戦性:区を取り巻く環境変化や新たな課題に積極的に挑戦する資質
世田谷区のまちづくりを支える能力・資質
●区民本位:世田谷区を愛し、区民生活の向上をめざす心
●豊かな人間性:豊かな人間性を備え、柔軟な発想で区政を考える感性と資質
●広い視野:全体的・総合的な視点で課題を考えることのできる能力
●行動力:区役所を飛び出して、現場主義で積極的に行動できる能力
●先見性:時代を先取りし、今何が求められているかを見極める能力
●心身の健康:能力・資質を発揮し、活かすための前提条件
※世田谷区HPより引用
面接カード内容
・職歴
・資格免許
・世田谷区を志望した理由
・区職員としてやりたい仕事
・最近関心を持ったこと
・趣味、スポーツ、特技
・自己PR
・他の採用試験の受験の有無(予定も含む)及び結果等
最頻出質問と模範解答集
世田谷区の区面接は、最終合格後に提出することになる面接カードの内容に沿う形で質問が行われます。
カードの内容が一人ひとり異なる以上、ベストな解答も人によって異なるはず。
そのため、「万人に当てはまる解答」は存在しません。
しかし、一方で「世田谷区に内定した人がどんな解答をしたのか知りたい」「参考になるような見本が欲しい…」という受験生も少なくないでしょう。
そんな受験生の声に応えるため、最頻出の質問に絞ったうえで、内定者の解答を模範として示すことにしました。
また、それだけでなく、解答にあたっての「ワンポイントアドバイス」を全ての質問について掲載。
これを参考にすることで、あなたの面接力は圧倒的に高まるでしょう。
関連ニュース【随時更新】
特ゼミ厳選の世田谷区に関するニュース(取組・政策)を随時更新しています。
論文や面接のネタとして使えるものを載せているので、ひと通り目を通しておきましょう。
※一定期間後に掲載元のリンクが切れる場合があるため、早めに内容を確認することをオススメします※
サイボウズ元幹部を副区長に抜擢
①世田谷区は特別区で最も人口が多く、ICTの利活用による行政事務の効率化が喫緊の課題となっています。
②そこで同区は、元サイボウズ幹部の松村克彦氏を副区長に抜擢し、デジタル技術を活用した行政改革を進めています。
③行政サービスのオンライン化、職員のテレワークやオンラインツール導入、オープンデータを活用した政策立案と庁内業務効率化が期待されています。
デジタル地域通貨「せたがやPay」
①世田谷区は、デジタル地域通貨「せたがやPay」を活用し、持続可能な地域おこしを目指しています。
②スマートフォンアプリで取引ができ、「コイン」に交換した現金で区内加盟店で買い物をすると、決済額に応じてポイントが還元されます。
③他の自治体と異なり、せたがやPayは区内でのみ利用可能で、地域内での経済循環が促される仕組みです。せたがやPayより引用
証明書のコンビニ交付手数料を格安に
①世田谷区は、証明書のコンビニ交付手数料をわずか10円に設定しました(年度末限定)。
②窓口での手数料が300円であることを考慮すると、これは規格外の大幅な割引です。
③窓口の業務軽減を図りつつ、短時間で発行できるコンビニ交付の利便性をPRする目的も。区長記者会見より引用
ひきこもり支援
①世田谷区は全国でも珍しいひきこもり支援先進都市で「世田谷区ひきこもり支援に係る基本方針」を掲げています。
②区内の40~65歳の人口の1.45パーセントがひきこもりの可能性があるとの調査結果を受け、区は支援体制を強化しています。
③生活困窮者自立相談支援センター「ぷらっとホーム世田谷」と若者向け相談窓口「メルクマールせたがや」が連携し、相談支援体制を充実させています。「メルクマールせたがや」より引用
同性パートナーへの遺族補償制度
①世田谷区は、同性パートナーにも「遺族補償」をする独自の制度を新設。
②これまでの制度では、配偶者や子、父母、兄弟姉妹など、限定された範囲の遺族のみが補償の対象であり、同性パートナーは含まれていませんでした。
③世田谷区は全国に先駆けてパートナーシップ制度を導入するなど、多様性を重視する姿勢が見られます。NHKより引用
※各区ごとの最新の取組・政策は下記の記事でご覧いただけます。
隣接区との比較は必須
区面接では、世田谷区以外のことも聞かれます。
特によく聞かれるのが「隣接区との比較」ですね。
地域特性が似通っている隣接区について、「ウチの区とどういうところが似ていると思いますか?」などの質問がよく聞かれます。
それ以外にも、「一番大きな違いはどんなところが挙げられますか?」など、しっかりと各区の比較を行っているかどうかを確認するような質問も見受けられます。
隣接区との比較ができていないと、志望度が低い受験生と判断され、区面接で落とされてしまいます。
最悪の場合、採用漏れにもなりかねません。
そのようなことにならないよう、隣接区との比較をきちんと行うことが大切です。
下記のリンクから、世田谷区の隣接区についても情報収集を行っておきましょう。